大腸ポリープとは
大腸ポリープと大腸がんの関連性
大腸ポリープは大腸がんの前駆病変として重要な意味を持ちます。大腸がんの多くが大腸ポリープから発生するため、ポリープの早期発見と適切な処置が大腸がん予防の鍵となります。ポリープには腫瘍性と非腫瘍性があり、特に腫瘍性ポリープの一種である腺腫は、がん化のリスクが高いとされています。
ポリープの大きさだけでなく、種類によってもがん化のリスクは異なります。一般的に5mm以上のポリープは切除が推奨されますが、正確な診断には内視鏡検査と組織検査が必要です。過形成性ポリープや炎症性ポリープはがん化の可能性が低い一方、腺腫は半数以上を占め、注意が必要です。
大腸がんは進行するまで症状が乏しいため、定期的な検査が重要です。検便検査は有効なスクリーニング方法で、陽性の場合は内視鏡検査を行います。また、生活習慣の改善も大腸がんリスク低減に役立ちます。加工肉や赤身肉の過剰摂取、過度の飲酒、喫煙、肥満を避け、適度な運動を心がけることが推奨されます。
大腸ポリープ・早期がん切除の必要性
大腸ポリープとは、大腸粘膜にできた「隆起性の病変」です。 ポリープは「前がん状態」と考えられており、がん化へのリスクがあります。 このためその大きさと形状等から、切除が必要と判断されたものについて、ポリープを切除することが適切です。 早期がんが発見された場合についても、粘膜内にとどまるものであれば内視鏡下切除治療のみで治癒します。
切除した病変は病理検査に提出しその詳細を診断します。
大腸ポリープ・早期がん切除の方法
大腸内視鏡を挿入し、その側孔から通した専用ワイヤーを病変にくぐらせ切除します。 ワイヤーに高周波電気を流して焼勺し切除する場合もあります。 この場合、切除後の腸粘膜は火傷痕の様な創がつきますが、 電気による痛みを感じることはありません。平坦型の場合は粘膜下に局所注射後、挙上して切除しますが、 創が大きくなり注意が必要です。
大腸ポリープを発見するためには
大腸ポリープの検査には主に便潜血検査、大腸透視検査、CTコロノグラフィー、大腸内視鏡検査があります。
便潜血検査は簡便で安価なスクリーニング法ですが、大腸がんの発見率は高いものの、良性ポリープの検出率は10~30%程度にとどまります。陰性でもポリープが存在する可能性があるため、注意が必要です。
大腸透視検査はバリウムを用いて大腸全体を観察しますが、小さなポリープや平坦な病変の発見には限界があります。CTコロノグラフィーもバリウム検査よりは安楽な方法ですが平坦な病変の発見は難しいと言われています。
最も信頼性の高い方法は大腸内視鏡検査で、直接大腸内部を観察し、数ミリの小さなポリープも発見可能です。さらに、その場でポリープの切除や組織採取ができるため、診断と治療を同時に行えます。
近年の技術進歩により、大腸内視鏡検査は鎮静剤の使用によってほぼ苦痛なく受けられるようになりました。ポリープの早期発見・早期治療は大腸がん予防の要となるため、定期的な検査が推奨されます。特に便潜血検査で陽性反応が出た場合は、精密検査として大腸内視鏡検査を受けることが重要です。
大腸ポリープの除去

大腸ポリープの治療は、多くの場合、大腸内視鏡検査と同時に行うことができます。これにより、検査と治療を一度に完了でき、患者さんの負担を軽減できます。ポリープの大きさや性状に応じて、生検、コールドスネアポリペクトミー(CSP)、内視鏡的大腸粘膜切除術(EMR)などの方法が選択されます。
生検は小さなポリープの採取に用いられ、出血リスクは極めて低いです。CSPは比較的小さなポリープの切除に適しており、電気を使わずにワイヤーで切除します。EMRは1〜2cm程度の主に平坦なポリープに対して行われ、粘膜下に生理食塩水を注入してから電気を用いて切除します。
これらの処置は通常日帰りで行われますが、患者さんの体調、年齢、既往歴、服薬状況、ポリープの数や大きさによっては、別日に改めて入院のもと切除を行う場合もあります。安全性を最優先に考慮し、個々の状況に応じた最適な治療方針が決定されます。また、CSPとEMRは内視鏡切除術として医療保険の対象となります。

大腸ポリープは、大腸内腔の粘膜層が隆起して形成される病変です。40歳以降に多く見られ、直腸やS状結腸に発生しやすい傾向があります。大きさは数mmから数cmまで様々で、形状も平坦なものから茎を持つものまで多様です。ポリープは腫瘍性と非腫瘍性に大別され、さらに詳細な分類があります。
腫瘍性ポリープには良性の大腸腺腫と悪性の大腸がんが含まれ、将来的にがん化する可能性が高いため、発見次第の切除が推奨されます。一方、非腫瘍性ポリープ(炎症性、過形成性、過誤腫性)は、特殊なケースを除き、通常がん化する可能性は低いとされています。
大腸がんは多くの場合、正常粘膜から腺腫を経てがん化するプロセスを辿ります。そのため、定期的な検査による早期発見と、必要に応じたポリープ切除が大腸がん予防の重要な手段となります。