直腸脱とは?
直腸脱の症状は?
初期段階で現れる症状は以下の通りです。
骨盤内の不快感や圧迫感
直腸の脱出により、下腹部に圧迫感や異物感を覚えることがあります。
排便障害
直腸の位置がずれるため、排便に影響を及ぼすことがあります。具体的には、便秘、便意が感じにくくなる、排便困難といったトラブルが挙げられます。
脱出
かなり大きな脱出となります。手拳大から10cm近く肛門から飛び出すようになります。
他の臓器脱の合併
骨盤底筋群の機能低下により発症するので子宮脱、膀胱瘤など他の臓器脱を合併することがあります。
直腸脱は多様な症状を引き起こし、進行すると日常生活に支障をきたすことがあります。早期に医師の診察を受け、適切な治療を始めることが大切です。
直腸脱の原因は?
骨盤底筋の緩み
直腸脱の主な原因の1つに、骨盤底を支える筋肉(骨盤底筋群)の機能低下や肛門括約筋の緩みが原因となります。痩せ型の高齢女性に多いですが、若年者に発症する場合もあります。
腹圧の増加
腹圧が高まることで、直腸が下方向へ押し出され、正常な位置から逸脱してしまうことがあります。慢性的な便秘、強くいきむ排尿、長引く咳などが原因となって腹部に圧力がかかることで発症する場合もあります。
直腸脱は自然に治る?
直腸脱は、自然に治ることはほとんどありません。これは骨盤底の筋肉や結合組織の緩みなどの問題によって起こるため、自然に回復することは期待できません。
自然治癒されるケースは滅多にないため、適切な診断と治療が必要です。早期受診・治療を心がけましょう。
直腸脱の診察・検査方法は?
直腸脱の診察では、まず典型的な症状の有無や経過、痛みの程度、排便障害の状況などについて、医師が丁寧に問診を行います。
続いて、肛門鏡を用いた視診によって、肛門および直腸の状態を確認し、脱出の程度や有無を評価します。
他、怒責診(実際にトイレで息んでもらう)やデフェコグラフィー(バリウムを使った検査)も診断には有効です。
直腸脱の治療は?
直腸脱の症状を和らげ、合併症を防ぐためには、患者様の状態や症状の進行度に応じて、最適な治療方法を選択することが大切です。
初期の治療では、食生活の見直しや水分摂取量の増加、排便習慣の見直しなど、日常生活の改善を中心にアドバイスを行います。さらに、骨盤底筋群のトレーニングや腹圧のコントロールといった物理療法を取り入れることで、症状の緩和を目指します。
こうした生活習慣の改善によっても十分な効果が得られない場合や、症状が重度である場合には、外科的な治療が必要となることがあります。手術の方法は、脱出の程度や患者様の体調・生活状況などを総合的に判断した上で選択されます。具体的には、経肛門的に行う方法と腹腔鏡下の手術で人工の支持材(メッシュなど)を用いて直腸を支える手術などが行われることがあります。
手術後は、適切なケアと定期的なフォローアップを通じて、早期の回復と再発の予防を支援していきます。

直腸脱(ちょくちょうだつ)とは、直腸が本来の位置から反転して外に飛び出してしまう状態です。痔核の脱肛は表層の成分(痔のみ)の脱出ですが直腸脱は全層の成分が脱出します。
直腸脱は、骨盤底の筋肉や肛門括約筋が弱く緩くなった状態で発症します。