肛門周囲膿瘍とは?
肛門周囲膿瘍の原因は?
腸内は通常、感染が起こりにくい環境ですが、免疫力が低下すると細菌が増殖しやすくなり、膿瘍の原因となることがあります。特に下痢や軟便の状態では、便が肛門の窪みに入り込みやすくなり、炎症を引き起こすリスクが高まるとされています。
肛門周囲膿瘍の症状は?
- 排便に関係なく肛門周りに痛みがある
- 発熱を伴っている
- 肛門から膿が出ている
- 下着に膿が付いてしまう
- 肛門部周囲が腫れている
これらの症状が見られる場合、肛門周囲膿瘍の可能性があります。膿が皮膚の浅い部分に溜まると強い痛みを伴い、深部で発生した場合は広範囲に広がるため激痛になることが多いです。また、膿瘍による発熱は38℃前後まで上昇することがあります。
肛門周囲膿瘍の診断・検査は?
肛門周囲膿瘍の診断では、まず問診を通じて症状の有無や種類、最近の排便状況(下痢・軟便など)についてお聞きします。その後、視診・触診を行い、必要に応じて肛門エコーを使用して患部の状態を確認します。
診察時は、左下横向きで両膝を軽く曲げた「Abel体位」をとっていただき、できるだけ負担の少ない姿勢で進めていきます。
肛門周囲膿瘍の治療は?
肛門周囲膿瘍の治療は、まず膿を外に出すこと(切開排膿) が基本です。大きい場合は抗生物質だけでは改善しないため、局所麻酔で皮膚を小さく切開し、膿を排出します。処置自体は短時間で終わり、痛みや腫れも大幅に軽減します。
ただし、肛門周囲膿瘍は、痔瘻に移行することが多く、痔ろうになると、根治のためには手術が必要になりますので、注意が必要です。
治療後は、患部を清潔に保つことや、排便コントロール、適切なスキンケアが再発予防に役立ちます。膿が自然に出て症状が軽くなることもありますが、痔ろうとなっている場合は再発を繰り返すことがあるため、早めの診察がとても重要です。
肛門周囲膿瘍の予防方法は?
肛門周囲膿瘍の予防には、日々の生活習慣を見直すことが大切です。以下のポイントに気を付けましょう。
- 排便後は洗浄して清潔を保ちましょう
- 下痢で発症することが多いため、慢性の下痢の場合炎症性腸疾患や過敏性腸症候群の可能性があるため精査する必要があります
- 免疫力を保つには質の良い睡眠を確保する
さらに、免疫力を保つには、しっかりと睡眠をとり、体を休めることも心がけましょう。

肛門周囲膿瘍とは、肛門周りに膿が溜まることで起こる疾患です。肛門には肛門腺という分泌腺の出口である肛門陰窩と呼ばれる小さな窪みがあり、そこに便が入り込むことで細菌感染を起こし、化膿して膿が蓄積されます。