胃底腺ポリープとは
胃底腺ポリープの症状
胃底腺ポリープは、多くの場合無症状であるため、検診や胃カメラ検査によって偶然発見されることが一般的です。このポリープ自体は、通常、胃痛や胃もたれなどの直接的な症状を引き起こすことはありません。
しかし、同時に慢性胃炎などを併発している場合には、胃もたれや食欲不振、胃の不快感といった症状を伴うことがあります。そのため、胃の不調を訴え、検査を行った結果としてポリープが見つかるケースもありますが、こうした症状の原因は多くの場合、胃炎など他の要因にあります。
ポリープが成長しサイズが大きくなるときには、まれに出血を伴い、貧血を引き起こすことがあります。貧血の症状には、動悸やめまい、頭痛が含まれ、場合によっては吐血や下血、黒い便が生じることもあります。
このような症状に気付いた場合は、速やかに医療機関を受診し、適切な診断を受けることが勧められます。多くのケースで発見は偶然であるため、定期的な健康診断や検査が重要です。
胃底腺ポリープの原因
胃底腺ポリープの形成原因についてはまだ詳細が解明されていませんが、いくつかの要因が関連している可能性があります。
まず、統計的に女性に多く見られることから、女性ホルモンの関与が指摘されています。
また、健康な若い方にも頻繁に見られるため、年齢や健康状態にかかわらず生じうるものと考えられます。
さらに、逆流性食道炎の治療に用いられるプロトンポンプ阻害薬(PPI)の長期使用が、胃底腺ポリープの形成や増大と関連しているとの報告もあります。PPIは胃酸の分泌を強力に抑える薬で、長期間の使用により体内でガストリンというホルモンが過剰に分泌される高ガストリン血症を引き起こします。この状態がポリープの発生に関与している可能性も考えられます。しかし、PPIの投与を中止することでポリープが縮小するケースもあり、内服との関連性が考えられています。
以上の点を踏まえ、胃底腺ポリープの形成原因にはまだ多くの不明点があるため、今後の研究が期待されます。
胃底腺ポリープの治療法

胃底腺ポリープは基本的に病気ではなく、治療の必要がないため、通常は経過観察が推奨されます。
主にピロリ菌感染が陰性で、胃酸分泌が多い若年層に発生しやすいですが、加齢とともに発生率は低下します。また、ピロリ菌除菌後に長期間経過してから発見されることもあります。
しかし、多発する家族性大腸腺腫症(FAP)に伴う場合があり、この場合は胃がんや大腸がんの発症リスクが高まる可能性があるため、定期的な検査と経過観察が重要です。
非常に稀ではありますが、胃底腺ポリープが悪性化する可能性もあるため、ポリープが急激に大きくなったり、表面に異常が見られた場合は、生検を行い診断を確定する必要があります。
FAP関連の胃底腺ポリープについては、特に注意が必要で、予防的に切除が考慮されます。

胃底腺ポリープは、胃粘膜にできる良性の隆起で、特にピロリ菌に感染していない健康な胃粘膜に多く見られます。
このポリープは非腫瘍性であり、胃がんとの関連性は低いとされていますが、大型のものはまれにがんが生じることもあるため注意が必要です。
通常、胃底腺ポリープは複数発生することが多く、サイズは5mm以下で茎を伴わないことが一般的ですが、稀に大きくなる場合もあります。
また、ポリープは経時的な経過観察の過程で、自然に小さくなったり消退することもあります。
日本では衛生環境の改善によってピロリ菌感染者数が減少し、今後は胃底腺ポリープの患者が増える可能性が示唆されています。
一方、逆流性食道炎の治療で使用されるプロトンポンプ阻害薬を服用することでポリープのサイズが大きくなることがありますが、詳細なメカニズムは不明です。
胃カメラ検査でポリープが見つかることも多く、その際は経過観察で問題ないとされるケースがほとんどです。